ランゲニック就任のマンU 新たな改革は成功なるか

プレミアリーグ
Old Trafford

11月29日(月)、マンチェスター・ユナイテッドがラルフ・ラングニックの暫定監督就任を発表。ついに2018年末から続いたクラブのレジェンド、オーレ・グンナー・スールシャール体制に終止符を打ったのだ。

サー・アレックス・ファーガソン退任以降、数々の名将たちにクラブの舵取り役を託すも、その挑戦はプレミアリーグ、チャンピオンズリーグを制覇するまでには至らなかった。

“もう失敗は許されない”。そんな中、イングランドの名門が託したのはドイツの戦術家だった。

ラングニックは多くの指導者たちに大きなインスピレーションを与えた人物であり、その中には現チェルシー監督トーマス・トゥヘル、現リヴァプール監督ユルゲン・クロップなども名を連ねる。
「ライバルがドイツ人監督で成功しているから…」と流行に乗った可能性もあるが(笑)、この決断は今のユナイテッドにどのような影響を及ぼすのだろうか。

彼の戦術はエクストリーム・プレッシングと呼ばれ、「8秒以内にボールを奪って10秒以内にゴールへ迫る」をテーマとする、いわゆる“超”高速ハイプレス+カウンターサッカーとなっている。

ボールサイドに人数を集結させ、縦への速い攻め込みとプレッシングを採用しているため、ポゼッションサッカーにあまり重きを置いていないスタイルだ。

そのため、スールシャール体制時の主な戦術であったブルーノ・フェルナンデスを軸にしたパス回しとポゼッションスタイルとは反するフットボールである。どちらかというと20代前半のクリスティアーノ・ロナウドやルーニー、テベス、パク・チソンなどを擁した時のファーガソンのカウンターフットボールに近いスタイルかもしれない。

縦に早い「アタック!アタック!アタック!」のスタイルを好むユナイテッドサポーターが好きな戦術ではあるものの、現状のメンバーに合うかは別の話となってくる。

特に今シーズンからレッドデビルズに復帰を果たしたロナウドにとっては、逆風となるかもしれない。36歳を迎えたポルトガル人は未だ得点能力は健在なものの、全盛期ほどのスピードはなく、90分間あるいは80分、70分までフルスピードでハイプレスを続けられる体力は恐らくないだろう。ポール・ポグバにも同じことが言えるかもしれない。

果たして、約半年のみの指揮を託されたプロフェッソア(“教授”の異名を持つランゲニック)のフットボールはどのような形に生まれ変わるのだろうか。今後の展開に目が離せない。

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